新型コロナウィルスの感染で、他の症状がなくても、先行して急ににおいの異常(嗅覚障害)やあじの異常(味覚障害)を自覚することがあります。このことで各医療機関に多くの問い合わせがきていますが、現時点では多くの施設で発熱や肺炎のない軽症の方は、PCR検査を行うことはできません。
においやあじがわからなくなる病気のほとんどが、新型コロナウィルス感染症とは無関係です。しかし、元々鼻の病気がないのに、急ににおいやあじがわからなくなった場合は、新型コロナウィルスに感染している可能性もあります。念のため、周囲への感染を拡大させないように、以下のようにこころがけてください。
① においやあじの異常を感じてから2週間は、できるだけ不要不急の外出を控えてください。マスクを着けて対話をしてください。手洗いもこまめにしてください。医療機関への受診は控えて、毎日体温測定をしてください。
② 37.5度以上の発熱が4日以上続く場合や、咳、息苦しさ、だるさがあれば、お住まいの区市町村の帰国者・接触者相談センターにご相談ください。厚生労働省のホームページからも確認することができます。
③ 嗅覚障害・味覚障害に対しての治療(対症療法)は、急ぎません。まずは何も薬を使わないで様子を見ましょう。自然に治ることが多いです。発熱や咳などの他の症状がなく、嗅覚障害や味覚障害の症状が2週間以上経過しても変わらない場合は、耳鼻咽喉科外来までお問い合わせください。
あなたとあなたの周りのみなさんの身を守るために、ご協力をお願いいたします。
- できる限り家族との接触を避け、療養する部屋を分けましょう。
- 看病が必要な場合は、看病する人を限定しましょう(できるだけ1人で行うことをお勧めします)。ただし、高齢者の方、基礎疾患(糖尿病・抗がん剤や免疫抑制剤・ステロイドを服用している)を有する方、または妊娠中の女性は看病を行わないことをお勧めします。
- 患者さんとご家族でタオルを共有せず、別のものを使うようにしましょう。
- 患者の入浴は最後にして頂くことをお勧めします。
- 療養する部屋から出るときはマスクをつけ、部屋を出る直前にアルコール⼿指消毒をしてください。
- 患者さんが触った箇所(ドアノブや⼿すりなど)をアルコールや0.05%次亜塩素酸ナトリウムで浸した紙で拭き取り消毒し、拭き取った紙は再利用せずすぐにゴミ箱に捨てるようにしましょう。
- 定期的に部屋の窓を開けて換気してください。(目安としては、1~2 時間に一度、5~10 分間程度がよいです)
- 患者さんが使った⾐類やシーツを洗濯する際は、手袋とマスクをつけて洗濯物を扱い、洗濯後には十分に乾燥させましょう。
- 患者さんが出すゴミはビニール袋等に入れ、しっかりと口を縛って密閉してから部屋の外に出して下さい。ゴミを扱った直後はしっかり手洗いをしましょう。
- 療養中、外出をしないように心がけてください。